【いりすの丘のこと、知ってください。― 出雲市議会委員会での議案否決を受けて ―】



令和8年(2026年)3月20日

市民の皆様へ

いりすの丘のこと、知ってください。

出雲いりすの丘合同会社

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本日の山陰中央新報の報道(https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/970257)により、出雲市議会環境経済委員会において、ひかわ美人の湯の建物譲渡等に関する3議案が否決されたことを知りました。

2005年の合併以降、委員会での議案否決は初めてとのことです。

当社は、この報道だけを読まれた皆様に、どうしてもお伝えしたいことがあり、この文章を書いています。

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■ ひとつだけ、最初にはっきりさせてください

当社は、出雲市から補助金・助成金を一切受けていません。

1円も、です。

この事業のすべての資金は、当社の自己資金です。
皆様の税金は、1円も使われていません。

報道や委員会での議論を見て、「市の事業なのに計画が遅れている」という印象を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そもそもこの事業は公共事業ではありません。民間企業が、公的資金に一切頼らず、自らのお金で、自らのリスクで、地域のために行っている事業です。事業計画の見直しも、税金の無駄遣いとは一切関係がありません。

■ いりすの丘で何が起きているか、聞いてください

出雲いりすの丘公園は、18年間、放置されていました。
その間、誰も再生できませんでした。

令和5年、出雲市はこの公園の利活用事業者を公募しました。3者が応募し、審査の結果2社が合格。当社は第2位でした。

第1位の事業者は、事業計画の収支が厳しいことを理由に辞退しています。なお、この第1位の事業者は、温泉施設(ひかわ美人の湯)を事業計画に含めていませんでした。そのため、温泉施設の指定管理期間が2年間延長されることになりました。

一方、当社は当初から温泉施設を含めた事業計画で公募に応募しておりました。しかし、第1位の辞退により指定管理が延長されたため、当社はすぐに温泉事業を引き継ぐことができませんでした。その指定管理期間を経て、ようやく今回の議会での審議に至ったという経緯です。

第1位の辞退から約4ヶ月後、出雲市から当社に対して早急な回答を求める協力要請がありました。当社は、第2位の審査結果に基づき、令和6年に出雲市と基本協定及び市有財産使用貸借契約を締結しました。公募、基本協定、仮契約と、正式な手続きを一つひとつ踏んでここまで進めてまいりました。

正直に申し上げます。第1位の事業者でさえ収支が合わないと判断した事業です。この契約は、事業者にとって有利なものではありません。

それでも、この場所を再生したいと思いました。
出雲のために、やると決めました。

それから今日まで、自己資金で整備を続けています。

多くのボランティア・サポーターの皆様が、現場で一緒に汗を流してくださっています。多くの地元企業が協力してくださっています。複数の大学が連携してくださっています。

今日も、この瞬間も、現場では作業が行われています。

■ 今回の委員会について、知っていただきたいことがあります

出雲市の担当職員は、月に何度も現地を訪れています。当社と出雲市は、ほぼ毎日のように連絡を取り合い、月に数十回のやりとりを重ねてまいりました。当社の事業の状況は、出雲市にとって手に取るようにわかる状態にありました。

それだけではありません。

約半年前、出雲市側からの要請で、観光課の部長・課長を含む執行部が、長時間にわたり現地を視察しています。出雲市は、その視察をもとに詳細な資料を作成しています。

約3ヶ月前には、出雲市が主催して地元説明会を開催しています。当社も、事業の現状をまとめた資料を地域の皆様に直接お配りしています。

改めて整理します。

出雲市は、月に何度も現地を訪れていました。
出雲市は、自ら要請して現地視察を行っていました。
出雲市は、その視察に基づいて資料を作成していました。
出雲市は、主催者として地元説明会を開催していました。
当社と出雲市は、ほぼ毎日、連絡を取り合っていました。

当社の事業に関する情報は、出雲市の中に、十分すぎるほど存在していました。

それにもかかわらず、委員会では「事業の実現性に懸念がある」との結論になりました。

これだけの情報が出雲市の中にあったにもかかわらず、なぜそのような結論になったのか。当社には、わかりません。

なお、委員会への出席と説明について、2つの重要な事実があります。

ひとつは、出雲市観光交流部が当社に対し、令和8年3月6日付の回答において「議会に対する説明は、市としてもしっかりと行ってまいります」と明言していたことです。

もうひとつは、出雲市議会事務局が発行した文書(議会文書第500号)に、次のように記載されていることです。

「参考人の出席・欠席にかかわらず、委員会の審査は予定通り実施します。参考人がやむを得ず委員会を欠席された場合は、市への質疑を行うことにより審査を行います。」

つまり、出雲市執行部は「しっかりと行ってまいります」と当社に約束し、議会の文書でも「当社が欠席した場合は市への質疑で審査する」と定められていました。

当社は正当な理由により出席が困難な状況にあり、その旨は事前に伝えておりました。当社は、出雲市の「しっかりと行ってまいります」という言葉と、議会文書の内容を信頼しておりました。

当社は、出雲市に対して丁寧に報告を続けてまいりました。出雲市は、それを十分に把握しておりました。

にもかかわらず、委員会では「事業の実現性に懸念がある」という結論に至りました。

出雲市は「しっかりと行ってまいります」と約束していました。当社が伝えてきた情報が委員会に届かなかったのであれば、それは当社の責任ではありません。

■ 計画の見直しについて

事業計画の一部に、時期の見直しがあることは事実です。

18年間放置された施設です。
実際に現地に入って、初めてわかったことがたくさんありました。
老朽化は、当初の想定をはるかに超えていました。

このことは出雲市に報告済みです。出雲市も認識しています。

そして、基本協定にはこう書かれています。

「事業状況や経営状況を鑑みて、段階的に実施・拡大する」

現実を踏まえた見直しは、最初からこの協定の中で想定されていたことです。

■ 現場を知っている人たちがいます

当社と一緒に汗を流してくださっているボランティア・サポーター、地元企業、大学の関係者の皆様は、現場で何が起きているかを知っています。

実際に草を刈り、整備に携わり、この場所の再生を一緒に進めてくださっている方々がいます。

その方々が見ている現実と、今回の委員会の結論には、大きな距離があります。

今回の否決に至る過程で、現場の活動に一度でも足を運ばれたうえでの判断だったのかどうか、当社にはわかりません。

■ 皆様に、ひとつだけ問いかけさせてください

18年間、誰も再生できなかった施設があります。

そこに、税金を1円も使わず、自己資金だけで再生に取り組んでいる事業者がいます。

その事業を、止める必要があるのでしょうか。

当社は、この問いに対する十分な説明を、まだ誰からも受けていません。

■ これから

3月25日に、出雲市議会本会議での採決が予定されています。

当社は、代理人と協議のうえ、当社の正当な権利を守るための対応を進めてまいります。その経過は、改めてお知らせいたします。

当社は、これからも事実をお伝えしてまいります。
現場を知る皆様の声も、必ずお届けしてまいります。

最後に、ひとつだけ。

出雲の未来は、会議室の中ではなく、現場からつくられるものだと、当社は信じています。

この事実を、一人でも多くの方に知っていただきたいと思っています。もしこの文章を読んで何かを感じてくださった方がいらっしゃいましたら、どうか周りの方にも届けていただけないでしょうか。

当社にできることは、事実をお伝えすることだけです。届けてくださるのは、皆様です。

本件に関するお問い合わせは、当社代理人を通じて対応させていただきます。

出雲いりすの丘合同会社